こんにちは、本坊健太郎です。
第11回公演にお越しいただいた皆様、誠にありがとうございました。
夢奇房は第6回「ゆめ戯草子」から関わっていて、今年で6公演目。
気が付けば半分以上の公演に関わっています。時が過ぎるのは早いものですね。
今年は初の音響、それも音響チーフという大役をやりました。
先代、先々代の音響チーフは、それはもう舞台に対して、音に対して、熱いハートの持ち主で、とある漫画の言葉を借りれば、
ふるえるぞハート!
燃えつきるほどヒート!!
刻むぞ血液のビート!
まさにこの言葉通りの方々なんですね(笑)
なかなか自分にこの大役が務まるものかと思っていましたが、スタッフ・演者に支えられながら、無事公演を迎えることができました。
夢奇房用語の代表的なものに「KT」というものがあるのですが、これはつまり「気持ちいい、タイミング」を意味します。
登場人物が動き始めるタイミング。
街の風景が切り変わるタイミング。
気持ちいいタイミングで、曲を変え、照明を変える。
音響チーフになって、いままで以上にこの「KT」というのを意識しました。
観客席の最後方から、ここぞ、という「KT」で、熱いビートを、震えるほどの感動を、皆様に心にお届けできたのなら、幸いです。
個人的な話になりますが、公演の最後、主人公アレンがボール演技するときの曲(※Kaze Kogi(piano))が好きなんです。
…
リリアにも幸せが訪れ、いつものようにアレンは屋根に登ります。
いつもと同じ空、いつもと同じ街、いつもと同じ人々。
それでも少しずつ確かに時は過ぎていて、風景はゆっくりと移り変わっていて。
ここで、ヒューゴが言ったセリフが蘇ります。
「あいつは空が好きで、街が好きで、人が好きなんだ。」
投げ上げたボールを両手に受け止め、静かに街を見渡すアレン。
…
今回この演技の構成と曲の編集にも少し関わっており、僕にとってもとても思入れのある演技でした。
最後のこの演技で、ほろっと涙してしまった方もいるんじゃないでしょうか。
いやー、いい演技でした。
さてさて、11年目が終わりました。
結婚したメンバーも、子供がいるメンバーもいますが、夢奇房はまだまだ続きます。
次はどんな物語を皆様にお届けできるのでしょうか。楽しみです。
ではまた。